またまた、いや、だいぶ間を開けての更新です。
すいません。
今日は気になった事と言うか、大昔から気になっていて、ちょうどお客様と話題になったネタです。
これから掲載する文章をまず読んでみて下さい↓
腰痛 (Low back pain:LBP) は未だによく理解されていない筋骨格系疾患である。現段階のエビデンスでは、画像と臨床で患者に現れている症状の間には相関がないとされている。
LBPは異なる痛みのパターンが現れる。つまり、股関節も同様の症状を示すことがあり、このことが正確に評価することを難しくしている。これらの症状を鑑別することは個々の患者にあった治療戦略を決める上で非常に重要である。
股関節内の疾患(例えば、股関節形成不全、大腿臼蓋インピンジメント、股関節唇損傷)はLBPと一緒に出現するというエビデンスが出てきている。
この研究ではLBPの評価を受け治療を行っている患者の観察的疫学横断データ(observational cross-sectional data)を収集した。それに加え、股関節の検査で陽性だった患者と陰性だった患者の痛みと機能を比較した。
股関節のROMでは、男性と女性の間で屈曲と内旋で違いがあった。股関節のインピジメント検査では101人中65人が陽性だった。FABERテストでは101人中60人が陽性であった。Log-rollテストでは101人中33人が陽性であった。これは、多くのLBP患者が股関節領域に起因する痛みも併発していることを示している。
この研究は、股関節の可動域制限や股関節テストの陽性があるLBP患者は股関節に症状のない患者と比べて、より重いLBP症状があることを示している。これは認識されない症状なので、LBP患者を評価する際に股関節に痛みがないかを考慮することは重要である。LBPを改善する際に股関節を考慮に入れれば、患者はより早く日常生活を取り戻すだろう。
さて、これはあるところに掲載されていた内容とほぼ同じ形で引っ張った文章。これを読んで、1回で何を言っているかハッキリと分かる方がどれだけいらっしゃるであろうか?
英文和訳っぽいので、こんな感じになるのでしょうが、医学系の論文は大概こんな文章になりがちで、私を含め一般人がサラッと読んでもからっきし頭に入ってこない。
簡単に言えば、読み手にやさしくない。
難しく書いてありますが、言っていることは、股関節にトラブルを抱えている方は、腰痛の症状がより重くなりやすい傾向がある。ただそれだけ。
この手の文章で面白いのが、まぁなんせアルファベット略を使いたがっちゃうところ。出だしからいちち腰痛をLBPに変えてしまう。厳密に言えば1文字増えているw ウケる。
で、知らない人なら、途中でLBPがなんだったっけ?って混乱を生む。アルファベット略がカッコイイとでも思っているのだろうか・・・。
腰痛でよかろうに。
次に観察的疫学横断データ(observational cross-sectional data)のところ。いちいち()を付けて英語載せなくても・・・。日本語でもほぼほぼ意味は分かりませんがw
ROM。 Range Of Motionの略 関節可動域の事ですが、これはもはや「分かってるでしょ」の流れで略しか載せず。
で、大好きな単語「エビデンス」←日常会話てこれ使う方はほぼ間違いなく医療従事者と言っても過言ではないと言える。でもお医者様は日常であまり使わないような気がします。
セミナー等に出ると、「エビデンスが、エビデンスが、エビデンスが」・・・
エビの形をしたウルトラマンに出る怪獣に聞こえてくる。
「証拠」や「根拠」でいいでしょうに。
と、いわゆる業界的用語を乱発して、いかにも賢い事を言っているようで、結果訳が分からない文章を作ってしまう事は、往々にしてある事ですが、実はとてもダサい事で、一般の方にいかに分かりやすく伝える。同業界者同士でも簡単な言葉で伝える事の方が大事なのではないかと思った今日この頃。
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