コントロールは1日で身に付く

今日も試合を観戦していましたが、2回で52球、四球が5つと言う相も変わらずな投球を重ねる投手がいまして、たまらずこの文章を記している訳でございます。

 

なぜコントロールが付かないかを知るには、コントロール出来ている選手のフォームと見比べるのが一番の近道。

それとコントロールする事がすべての「ダーツ」、もっと言えば数メートル先のごみ箱にごみを入れたい時。こうした際にどのようなフォームで投げているかを考える事が大事です。

 

さぁ上の写真を見比べてみましょう。

基準は踏み出した足が設置した瞬間の

 

「両肩のライン」「骨盤の向き」

 

この2点。細かく言えばまだいろいろとありますが、まずこのポイント。

 

・両肩のライン

軸足に体重が残っている時から始まるのですが、ホームベース側の肩が上に上がるのが写真左の「ノーコンタイプ」

肩、マウンドの傾斜の2本のラインがホームベースに向かって開いていきます。

 

逆に両肩がほぼ平行か、ホームベース側の肩が下がっているのが写真右の「イイコンタイプ」

肩、マウンドの傾斜の2本のラインがホームベースに向かって閉じていきます。

 

投手が左右の写真なので比較しにくいかもしれません。ごめんなさい。

 

理由は身体がマウンドの傾斜に沿うか沿っていないかにあります。

ホームベースはマウンドより低い場所にあるのに、身体が上を向いて低い場所ボールは投げれません。

 

あまり難しく考えないで。狙った場所にボールを届ける当たり前な話として考えましょう。

 

・骨盤の向き

ダーツ、ごみ入れをするとき狙いを定めてーーーの瞬間を思い浮かべてください。目標物に対して横を向いていることなんて・・・無いですよね。必ず目標物に対して身体を正対させているはずです。

 

ボールを発射台(リリース点)に向けて準備をする段階(テイクバック期)には身体をしっかりと開いておく事が重要です。

あえて「開く」と言う表現を用いましたが、元来投球に際し、「開く=悪」と言う概念が深く根付きている気がしてなりません。

 

身体はいつか開かないと目標物に正対できません。

開いてはいけないのはさらにその前段階(踏み出した足が地面に接地する前。軸足に体重が残っている段階)であって、両足が接地した時には体軸は目標物に正対しているべきなのです。

 

左の写真は骨盤がまだ1塁側ベンチを向いたまま。

右の写真は骨盤はすでにホームベースを向いている。この違いです。

 

踏み出した足が接地する前には骨盤が開いていくアクションが必要となるわけですから、軸足に体重が残っている間にどう開いていくかが個々の研究ポイントになるのではないでしょうか。

 

ちなみに右の前田投手は、踏み出した左足に非常に特徴的なアクション(膝を内旋する動き)が入ります。今はいろいろな動画もすぐ観られる時代です。

たくさんの投手のフォームをチェックしてみたいものですね!

 

 

私も実際学生野球の頃はノーコンで名を馳せたものですが、正しく左の写真の様な形でした。

で、この違いに気づいたら、1日でコントロールが数十倍にアップしました。

概念丸ごと変わります。

 

コントロールできないフォームで何万回投げても絶対コントロール力は上がりません。ケガするだけです。

成長期で肩、肘を痛める子の多くが左の写真のようなフォームです。

一見まとまったフォームに見えてても実は・・・って子も多いです。

 

現場の練習だけでなく、一度立ち止まってもう一度1からフォームをチェックしてみる事をお勧めします!